設計課 班長

山中 健太郎ヤマナカ ケンタロウ

1980年生まれ
2011年10月入社(名城大学卒業)
取材日:2020年8月3日

現場との試行錯誤で磨く技術と責任感

設計課で試作の金型の設計をしています。お客様の要望に対して、企画・設計し、具現化する仕事です。社内では具現化するために、どのように進めていくか、どの道具を使うかなどを話し合い、設計していきます。1人1件の仕事をすることもあれば、大きいものなら1プロジェクトとして、数名で細かい部品を振り分けて設計することもあります。設計課は型設計・治具設計・ばらし・組付に分かれていて、全部で約20名います。僕の所属している金型班は9名で、その班長をしています。常にやるべき仕事があり、残業時間に厳しい昨今、いかに時間内に仕事を終わらせるように段取りしながら仕事をこなしています。9年間働いているのでベテランの域かと思う一方、仕事内容がさまざまなのでまだまだ勉強中です。設計といえば基本はデスクワークですが、僕の場合は、現場の人との打ち合わせや、試行錯誤しながら回しているので外に出ている方が多い現状です。班長だけが責任をもって働くのではなく、社員の育成を兼ねてそれぞれが責任感を持つように底上げすることも考えています。会社の経営陣もその考えで進めていますので、今後も社員みんなの考えが同じ方向を向き、仕事ができれば良いと思っています。

解決方法を探し、柔軟に対応していく

鉄板をプレスしていく作業の場合、鉄板の品質がどんどん改良・進化していくため、それに合わせてプレスの改良も必要になってきました。今まで柔らかかったものが硬くなっていたり、プレスが打ちにくかったり、割れてしまったり、伸びたり、跳ねたり…など、昔に比べて鉄版の種類も増え、扱いも難しくなりました。今はそれらに対応できるよう、シミューレーションソフトを使用して開発に力を入れています。シミュレーションで見込みが把握できると、試作段階にいく前に共用できれば開発コストを抑えることができます。

何でも相談される存在に

フジ技研には中途採用で入社しました。以前の会社を辞め、職業訓練でCADを学び、その後、入社しました。CADを学ぼうと思ったのは、元々パソコンで絵を描いたりすることが好きだったので、楽しそうだなと思ったのがきっかけです。当社は菰野町から移転をして、益々大きくなっていますね。いい会社だと思います。社員同士も自由な感じで、仲も良く、会社の雰囲気も良いです。よく社員から相談されることがありますが、みんなが気を使わずに接しやすい存在なのかなとプラスに捉えています。何でも頼まれる性格をありがたく思います。頼りにされるうちが華だと思っているので、誰からも何も言われなくなったら、落ち目だと思いますのでこれからも頑張っていきます。

演劇との出会いで新しい自分を表現

小・中学校は卓球部、高校では演劇部に所属をしていました。今も劇団に所属中で、演劇は25年ほどやっています。活発な性格ではありませんが、演劇をしている時は楽しいですし、自分を出すことができます。

学生の方へのメッセージ諦めめず粘り強くやることを忘れないで

社会人として心構えとして、すぐ諦めたり、無理、これ以上出来ないというのではなく、粘り強い精神で最後まで突き進んで欲しいです。僕が入社して初めて、自分で設計したものが、金型になった時の感動は忘れられません。鉄板をプレスしたあの瞬間「鉄板からこんなものになるんだ。」と一番嬉しかったです。今でもたまに、プレスしにくそうな難しいものがあったとき、その金型が出来たときはとても嬉しいですし、苦労のかいあってか叫んでしまうことがあります。困難の先にもそういった感動があることを知ってほしいです。

所属長からのコメント設計課 課長秦 大地ハダ ダイチ

1982年生まれ / 2005年8月入社(鈴鹿工業高等専門学校 機械工学科卒業)

山中さんは、勉強熱心で責任感が強い人です。班長職という面でも、自分の部下のフォローも欠かさずしてくれるので助かっています。優しいところがあるので、時には厳しく言えるように、切り替えができるとより良いと思います。他部署からの相談の受け答えもしっかりできているので頼もしいですし、本人も自覚していますが相談しやすいところがありますね。求める人財としては、自分から勉強して新しいことにチャレンジできるような人です。また、現状維持で終わらないような気持ちを持った人が望ましいです。例えば、金型は設計できるが、治具は設計できないからやりたくない、ということではなくて、少しでもできるように努力をしていける人です。試作という点から、一点一様でちがうものをつくるので、今まで覚えたことが当てはまらないこともあるので、経験を積んでいって欲しいですね。設計課の中に組立班もあるので、自分が設計したものを自分で組立てることも大事です。言われるのを待っているのではなく、自分から進んで行動に移せるようにして欲しいと思います。